お客様の声

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星1つ星1つ星1つ星1つ星1つ 近藤 富様
2023/08/07

エジプトでのライブ。名高い名盤ということであるが、恥ずかしながら未聴であった。2019年にDGGから出たCDボックスである「COMPLETE RECORDINGS ON DEUTSCHE GRAMMOPHON AND DECCA」には、同じエジプトライブが収録されているが、それは1951年4月25日のアレクサンドリア。このLPの方は、2日前の1951年4月23日のカイロであって、二つは別の演奏だ。このカイロでの演奏は、CDボックスには収録されておらず、そういう意味で、このLPは貴重である。基本的な音作りはアレクサンドリアとカイロで大差ないが、カイロの方が白熱の度合いが若干高いように思われる。聴いていて、非常に惹き込まれるものがある。フルトヴェングラーのブルックナーはドラマティックであり、それには賛否両論あるが、私は賛の方である。ベルリンフィルの音は厳格かつ厳粛である。ウィーンフィルの明るさに較べて、ある種の暗さがあると思う。私はウィーンもベルリンも同じように好きである。LPは独DGGの“HISTORISCH”という再発廉価盤だが、このシリーズ、音を若干いじっているのではないかと思われる。私は特にオリジナル盤ということにこだわらない者なので、特に気にせずに楽しめる。かれこれ2年程前に購入して以来、時々聴いているが、飽きの来ない名盤である。こんな良いレコードを売ってくれたお店に感謝。

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